1992年5月10日発売のデビューミニアルバム。全7曲・約32分。僕が生まれる1年前の作品を今聴くと、若さの爽快感の中に、後のMr.Childrenの芽がすでにいくつも見える。
聴き直し、スタート
全アルバム聴き直しの第1回は、デビュー作『EVERYTHING』です。1992年5月10日発売のミニアルバムで、全7曲・約32分。
僕は1993年5月生まれなので、このアルバムは僕が生まれる約1年前に世に出ています。当時の空気を知らない世代が、今の耳で聴く聴き直しです。その分、思い出補正なしに、音そのものと向き合えます。

まず感じるのは「若さ」と「爽快感」
通して聴いて最初に来るのは、声と音の若さです。後の作品のような重さや複雑さはまだなくて、ギターポップの爽快感が前に出ています。
中心はやはり「君がいた夏」。この曲は後に第1弾シングルとして切り直された、デビュー期の看板曲です。夏の曲らしい抜けの良さがあって、「ああ、ここから始まったんだな」と思わせる一曲でした。
「風 ~The wind knows how I feel~」や「CHILDREN’S WORLD」も含め、全体に「これから始まる」という勢いが通奏低音のように流れています。

後のMr.Childrenの「芽」
面白いのは、爽快なだけのアルバムではないことです。
「ためいきの日曜日」のような、少し影のある曲も入っていて、後の作品で大きく育っていく「日常のしんどさを書く目線」の芽が、すでにここにあるように感じます。
プロデューサーに小林武史さんを迎えている布陣も含め、後の大ブレイクは偶然ではなく、最初から用意されていた道だったのかもしれません。
今の耳で聴く意味
僕がこのバンドに出会ったのは2000年代半ばで、入り口は『シフクノオト』や『I ♥ U』の頃です。そこから遡って聴いてきた初期作品を、30代になった今もう一度聴くと、学生時代に聴いた時よりも「歌詞の日常感」の方が耳に残るようになっていました。
曲は変わっていないのに、聴く側が変わると、届く場所が変わる。それが聴き直しの一番の面白さだと思います。
次回は2作目『Kind of Love』(1992年)です。同じ年に、もう1枚出ていたという事実からして、当時の勢いが伝わってきます。


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